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マンション売却のコツ

2015年04月08日更新

マンションを売却する前に知っておきたい基礎知識

自分が住んでいたり第三者に貸していたりしたマンションを売却するときには、取引の一連の流れを「売主の観点」で考えなければなりません。自分が購入者(買主)だったときとは全く逆の立場であり「数千万円の商品の売主」としての責任も伴います。マンションの売却で思わぬ失敗をしないために、あらかじめ基礎知識をしっかりと確認しておくようにしましょう。これから数回に分けて、必要な基礎知識を解説していきます。

■売却するときの流れ

マンションを売却するときには、一般的に次のような流れで取引が進められます。それぞれの段階における注意点などについては、次回からの記事をご覧ください。

1.いくつかの仲介会社から査定を受ける
2.売却を依頼する仲介会社と売出し価格を決める(媒介契約の締結)
3.仲介会社による売却活動が始まる
4.購入希望者に見学をさせる
5.購入申し込みを受ける(価格交渉や契約条件交渉が入る場合もある)
6.売買契約を締結する(手付金を受け取る)
7.明け渡しに向けた準備を進め、決済日までに引越しをする
8.残代金を受け取り、マンションを買主へ引き渡す(決済)

ここで考えなければならないのは、原則として売却による残代金を受け取る前に引越しをしなければならない点です。買い替えなのかそれとも賃貸へ引越すのかによって若干の違いはありますが、いずれにしても新居を先に用意しなければなりません。

これまで住んでいたマンションの売却と新居の購入、あるいは賃貸の契約を並行して進めなければならないため、いざ売却活動を始めてみると、あっという間に時間が過ぎてしまうこともあるでしょう。

マイホームの買い替えでは、売却を先に進めていったん賃貸物件に移り、後から購入物件を探す場合(売り先行)、あるいは購入を先に進めて新しい住まいへ入居した後に売却をする場合(買い先行)もあります。

それぞれにメリットやデメリットがあるほか、買い替えをどう進めるのかによって選ぶべき仲介会社が変わることもありますから、あらかじめしっかりと方針を決めておくことも大切です。

■売主として考えておくべきこと

売却活動を始める前に、まずは権利関係を再確認しておくことも欠かせません。仮に相続したマンションだとすれば、相続登記を終わらせておくようにしましょう。そのマンションを購入した際に受け取った権利証または登記識別情報の存在もしっかりと確認しておきます。

共有名義のときにはそれぞれの権利者が売買契約や決済の場に立ち会えるか、あるいは契約締結時の代表者や司法書士に対してきちんと委任状を発行できるかどうかが重要です。共に暮らしている夫婦の共有であればあまり問題は生じませんが、離婚が絡んでいるときや、親と共有のマンションでその親に後見が必要なとき、あるいは兄弟姉妹との共有でそのうちの誰かが音信不通のときなどには売却が難しい場合もあるでしょう。

また、売却するマンションに何らかの不具合や問題点があるとき、他の区分所有者との間で争いごとがあるとき、マンションの中で何らかの事件があったときなどには、その内容を購入希望者に対して正直に告知しなければなりません。

売主が言わなければ仲介会社が気付かないような問題も少なからずあるのですが、そのような事実を隠して売却をすれば、問題の大きさによっては買主から契約解除や違約金、損害賠償を求められることになりかねないのです。買主に対しては常に誠実な態度を心がけることが重要です。

■「居住用財産」であれば税金は有利に

売却によって利益が生じれば「3,000万円の特別控除」や「買換えの特例」、逆に損失があれば「譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」が使えます。ただし、これらは「居住用財産」であることが要件の一つであり、投資用で所有していたマンションを売却するときには適用できません。

また、現在は住んでいないマンションを売却する場合には「自分が住まなくなってから3年目の年の12月31日まで」に売却をすることが必要です。すでに空き家となっているマンションなどを売却するときには、その期限についても十分な注意が必要です。



イメージフォト:「六本木ヒルズ さくら坂」(2011年4月撮影)


【マンション売却のコツ】
<第1回>マンションを売却する前に知っておきたい基礎知識
<第2回>売却における専任媒介と一般媒介の違いは何か
<第3回>マンションの査定を受けるときのポイント
<第4回>売却を依頼する仲介会社の選び方
<第5回>マンション売却にかかる費用と税金
<第6回>中古マンション市況の調べ方
<第7回>「情報の囲い込み」とは?
<第8回>「ホームインスペクター(住宅診断士)」とは?




不動産コンサルタント
平野雅之
不動産コンサルタント 平野雅之

リックスブレイン代表。東京都、神奈川県を中心に20年以上にわたって不動産売買の媒介業務に携わる。取引実務に精通する専門家として一般消費者向けの相談業務や現実に即した情報発信をしている。オールアバウト「不動産売却・査定」「不動産売買の法律・制度」など幅広いテーマでガイドを務める。

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