2009年09月16日更新
10年後を見据えた”先進マンション”の条件
先日、とあるメディア主催の「マンション購入セミナー」のなかで設備の進化について講義しました。断熱性能の向上や家事負担の軽減など、さまざまな効用をもたらしたここ十数年の住宅設備の進化をたどってみたのです。
すると参加者から「これから5年あるいは10年後に標準化されるであろう設備は何だと思われますか」というご質問をいただきました。
もちろん、答えとしては「環境をテーマとした低炭素や省エネに貢献する設備やサービスが普及するでしょう。具体的には、共用部の電力を太陽光発電でまかなうことなどが挙げられます」とお答えしたわけです。が、いま思えばもっと幅広い情報を提供できなかったものかと反省しています。具体策が物足りなかったし、新しさにも欠けていたのではないか、と。
例えば、今月初めに「三井不動産レジデンシャル」からリリースされた阪急電鉄新駅「摂津市」駅前・大規模複合開発の一環として計画中のマンション「(仮称)南千里丘マンションプロジェクト(総戸数586戸)」における取り組みなどは最適な事例といえるかも知れません。その内容は以下のようなものです。
・8つのガーデン、駐車場棟の屋上緑化など緑豊かな環境の創出
・共用部の電力に太陽光発電システムを採用
・植栽への散水やマンション内施設に雨水を利用
・エコカーによるカーシェアリングシステムを採用
・家庭内の電気消費量、CO2排出量をチェックできる「エネルギー見える化システム」
・高効率ガス給湯器エコジョーズやLOW-Eペアガラスを投入
ちなみに新駅は日本初のカーボン・ニュートラル・ステーションとなる見込みだそうです。
これからのマンション選びは、街、交通機関、そして物件とあらゆる角度から10年後を見据えていく必要があるといえそうです。
<画像:自然豊かな環境を継承しながら建設された三井不動産分譲のマンション「パークコート二子玉川」>
(仮称)南千里丘マンションプロジェクト
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- 『家の時間』主宰
坂根康裕 リクルート『都心に住む』『住宅情報スタイル』元編集長。ブログ「高級マンション TOKYO」。All About「高級マンション」ガイドも努める。著書に『理想のマンションを選べない本当の理由』(ダイヤモンド社)
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