2011年04月13日更新
うまいセールストークに乗せられて
最近はネット販売や安売り店が横行していますが初めてオーダーカーテンを求めようとした時に 研究された「上手なセールストーク」にまいあがってしまって・・と言うお客様からの相談を耳にします。ここではお客様が迷いがちな事柄を取り上げてみましょう。
メーカー縫製だから安心と言われたが!! 判断に困った:例1
カーテンのブランドメーカーの中では独自の縫製機能を有しているところは少なく、カーテンの縫製を専門にしている会社との契約によるところが多いのが実態のようです。それぞれのブランドメーカーが自社商品に最適、且つ責任をもてる基準を設定して「メーカー縫製」と言っているわけです。したがって それぞれのメーカーによる判断基準に沿っている訳ですからメーカーの数だけ縫製基準がある事になります。
海外商品の中にはそのメーカーの基準で現地縫製を行い仕立てあがった状態で輸入する場合さえあります。どの場合でもカーテンの縫製に必要な特殊専用ミシンを始めとした専用装置を備えた工場での生産になりますので、それぞれの基準に沿ってしっかりした仕上がりになっていると言えましょう。
メーカー縫製といわれる商品を採用する時の留意点としては、バラバラな縫製基準による商品で折角のお宅がインテリアの統一感を損ねてしまう事の無いように考えることが必要でしょう。この問題点を解消する為に「統一縫製」に拘っているカーテン屋さんもあります。しっかりした縫製基準の下に管理された商品であれば、吊りこまれたカーテンの統一された美しさは勿論の事、後にカーテンのリフォームなどが必要になった時やフックなど部材の破損への対応など解決しやすいかと思われます。「メーカー縫製イコール良品」という短絡的な理解には、落とし穴が潜んでいる場合もあることを考えておく必要がありそうです。バラバラな縫製仕様より統一された美しさのほうがいいですよねえ・・・
輸入品だから・・・と言われて!! 判断に困った:例2
今は死語になってしまいましたが 悪い商品のたとえとして「国産車みたい」と言うたとえが過去にはありました。むしろ国産だから安心、と言う時代ですが 反面「輸入品」という言葉に憧れを持つ人の多いことも事実です。これは急激な洋風化の進展に伴いインテリアの傾向が大きく変り インテリア先進国と言われる諸外国に教えられることが多かったことに起因します。
今や アパレルの世界に代表されるがごとく 世界から見たわが国の商品力は教えられるというレベルでないことはご存知の通りですが、反面有名デザイナーの作品や宣伝されるデザイナーズブランドへの憧れの波は否定しようの無いものがあります。
ただ、欧米などでは培われてきた歴史の重みと言うべきでしょうか、シルクや綿、麻等の素材が持つ手触り感や織り成す陰影に対する価値観には驚くものがあります。特にカーテンへの期待は単に日除けや目隠し 暖房といった実用的な目的のほかに生活をエンジョイするところに重点が置かれていると言うことでしょう。かつてわが国でもそうであったように材料を調達してホームソーイングによって住まいを豊かに演出すると言う手法もあるようです。したがってタッセルやトリム、マクラメと言うようなインテリアエレメントも市場には豊富に存在しています。
わが国ではカーテンを選ぶときの尺度として重要視されている防炎性、ウオッシャブル性と言うようなことは余り気にしていないようです。それぞれの特徴やテイスト等をもとにインテリアを考えることが重要視されておりますので、価値観には若干の相違があるようです。したがって、輸入品がよくて国産品が悪いと言うような昔の概念に捕われない事が大事です。
人気ブランドの一つです。写真はレース,ドレープ共に刺繍を施した高級品です。素材的にもシルク レーヨン 麻
コットンなど多彩ですが価格的には1ランク上と見たらよいでしょう。
左上<カワセル展示場>川島織物セルコンのコーディネート例です。織物の総帥と言われるくらいな会社で織物の美術館を備えている会社です、商品も多彩です。
右下<ソフトウエーブ>ドレープのヒダをしっかりとセットした「形状記憶」等とも言われるものからソフトに仕上げて数回のお洗濯では型崩れはしないといわれる「ソフトウエーブ」等があります。
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上原誠 カーテンプラージュ 代表取締役社長
昭和30年、株式会社セルコン(旧近藤忠商事株式会社)入社。「インテリア先進国に学べ」と諸外国へ赴く。昭和64年、某大手百貨店の外商部向けに「お誂え専門」の会社、カーテンプラージュを設立。半世紀以上もインテリアの変遷を見てきた(自称)生き証人。
カーテン プラージュ http://curtain-plage.co.jp/