2010年08月04日更新
ウインドトリートメント≪窓周りアイテムの仲間達 前編≫
カーテンで代表される窓辺装飾のアイテムは個性化、多様化に対応して多彩な拡がりをみせて居ます。更なる生活様式の変化は予想を超える発展を続けるものと考えられます。
次にご紹介する窓装飾の仲間達を知ることは貴方のホームライフにきっと役立つものと思います。
* カーテン
ご家庭にはなくてならない窓辺装飾品の一つと言えましょう。通常はドレープと言われる厚手のものとレースを二重にセットするのがオーソドックスな掛け方と言われています。ドレープと言えば我が国では厚手のカーテンを意味する事が一般的なようですが諸外国では”ドレーパリー”とよばれる事が多いようです。
元々ドレープと言う言葉の意味するものは布をたらした時に出来る美しい”ヒダ”や”たるみ”のことを表したもので古代ギリシャの彫刻に見られるような「布をそのまま体に巻きつける」タイプの古代の衣装から来ているファッション用語で「布で覆う」「布で飾る」といった意味を持っています。
少し話は脱線しましたがカーテンのヒダをたっぷり取って豪華さを強調したり又極端にヒダを少なくしてその素材が持つ柄や特性を強調する場合もあります。
素材的には高級ホテルや迎賓館などで目にする金華山織や輪奈織のような特殊な用途に利用されるものや大きな柄を織り上げられるジャガード織り、柄の大きさには制限されても量産が可能なドビー織り、パイルに高級感を託したベルベット、色や柄を多彩に使い分ける事の出来るプリント物などがあり、それぞれに奥深いものがあります。
レースといえば編み物を意味しますがレースカーテンとして使用されるものには編み上げた物の他に薄手で透け感のあるオーガンジーやボイルのような素材を含めて”レース”として使われています。
この薄手の素材を利用してヒダ数を多くして美しいドレープを表現したり ヒダ数を少なくして柄を強調したり 裾にケミカルレースやマクラメをトリミングして豪華さをだしたり、フリルをあしらったりして、その表現も多彩です。
ヨーロッパの街を歩いてみるとこの薄手のレースをふんだんに使いヒダをたっぷりとった素敵な窓を見かけます。現地の方のお話では殊にレースカーテンの場合は外から他人に見ていただくことを意識する必要があるとのことでした。
組成の面ではシルクや麻、綿等の自然素材の他にポリエステル等の化学繊維が多く使われるようになり 特に我が国では防炎性能や洗濯性能が重要視されていますので自然素材の使われ方は減少しているようです。
又カーテンの使われ方を見ても装飾性や光量調節の他に暖房効果や省エネ対策も重要な機能のひとつになっています。殊に寒冷地では暖房対策の一つとして
ドレープの丈を10~20センチ位長めに仕立て下からの寒気進入を防ぐ手法も重要とされています。
* バランス(上飾り)
カーテンレールを覆ったりカーテンを一層引き立たせる為に独立したバランスをカーテンの上部に設置する場合があります。最もポピュラーな箱ヒダタイプ、ギャザータイプ、プレーンタイプの他にカスケードタイプとかスワッグタイプ、その他非常に手の込んだものまであります。
この様な手の込んだものになりますと、とても高価な商品になりますのでお部屋の家具や調度品との調和が決め手になります。したがって採用に当たっては専門家の意見を良く聞いて見ることが重要です。ポピュラーなタイプであればバランス設置用のレールが市販されていますのでご相談下さい。
* パネルスクリーン
素敵な絵や風景等をつづれ織りなどで織り上げ上部を壁掛け様に加工して壁掛けやスクリーンとして使われているものをタペストリーと称していますが、これと似た形でカーテンを仕立てカーテンレールにセットするものをパネルスクリーンと呼んでいます。
これはカーテンバトンで操作するものが多いのですがそのテクスチャーが持つ柄や色合いを強調した商品で殆どはお客様のテーストにあわせてのオーダー仕立てとなるものが多いようです。
* ブラインド
羽根(ルーバー)を動かす事で開閉操作をする商品ですが事務所などでよく見かけるもので 縦型と横型のものがあります。
◎ 縦型ブラインド
従来アルミやグラスファイバーを素材とし70~100ミリ幅のルーバーを使った横に開閉するもので、すっきりした感じがある反面、やや冷たい感じは否めない物ですがオフイス等に使われておりました。
住構造の変化やユーザーの要望などに応えてホームユースアイテムとして織物製のルーバーを加えたりカーテンのダブルがけになぞらえてルーバーを織物とレースを交互に配置して調光機能を追求した物もあります。
新しいアイテムとして木製のものや竹製、紙製のものもあります。
◎ 横型ブラインド
シルキー感覚を追求した15mm幅のルーバーを使ったものからおしゃれさに焦点を置いた50mm幅のものまであり種類も多彩です。以前は掃除に難点があったのですが汚れを分解したり汚れがおちやすい様に新機能を加えたりして変化しています。
◎木製ブラインド
最近特に人気沸騰しているのが、横型の木製ブラインドです。以前はルーバーがネジレを起こしたりして問題が多かったのですがその問題もほぼ解決されお風呂など水回りでも使える耐水性の商品が開発されており話題をよんでいます。特殊なものとしては竹製のものもあります。
又一部のメーカーに限られており市場では余り見受けることがないのですが木製の縦型ブラインドも開発されており主にプロチャネルで使われているようです。
ベッドルームをおしゃれなシースルーのレースで飾ってみました。
とても個性的なお部屋になりました。
モダーンを演出するパネルスクリーンです。
バトン操作で開閉するのが一般的です。
タペストリーとしても使われています。
モダーンな装飾レールに刺繍を施した豪華なカーテンとの組み合わせですが、
最近の価格はリーズナブルに変身しておりますのでトライしてみるのも良いでしょう。
人気沸騰の木製ブラインドです。羽根幅も色数も豊富です。
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上原誠 カーテンプラージュ 代表取締役社長
昭和30年、株式会社セルコン(旧近藤忠商事株式会社)入社。「インテリア先進国に学べ」と諸外国へ赴く。昭和64年、某大手百貨店の外商部向けに「お誂え専門」の会社、カーテンプラージュを設立。半世紀以上もインテリアの変遷を見てきた(自称)生き証人。
カーテン プラージュ http://curtain-plage.co.jp/