2010年02月10日更新
我慢しないエコライフ住宅「エヴァリエ」三菱地所ホーム
「地球のこと、未来のことを考えると、今は少しくらいの我慢は必要…と考えるのではなく、地球や未来のことも考えつつ、我慢しないで快適に暮らせる住まいを目指して『エヴァリエ』を開発しました」と語るのは、三菱地所ホーム 設計センター 開発グループリーダー 高橋 徹氏。
全館空調「エアロテック」を搭載した住まいは、温度差にわずらわされることなく快適な空気環境で暮らすことができる。部屋ごとに温度調節もできるので、使わない部屋はオフにすることにより節電も可能だ。
「この『エアロテック』があれば、いつでも快適な空気の中で暮らすことができます。しかし、省エネルギーのためには、自然の力を生かすことも必要。気持ちのいい季節は完全にオフにできるよう、積極的に自然の光や風を生かす設計をしています」(高橋氏)。
通常、陽射しを遮るためにある庇に、光を反射するメタリックシルバーの板金を使用することにより、室内に光を取り入れ、日中の照明エネルギー消費量削減を実現している。また、風の通り道を考慮し、縦すべり窓・ウィンドキャッチャーを採用。積極的に新鮮な空気を採り込む設計も行っている。
「このような機能性を持たせながら、デザイン性をも高めることに苦労しました」と高橋氏。完全自由設計のため、デザイン的なこだわりを持ったお客様が多いという同社の住まい。「エコを意識しながらも、お客様には何かを我慢することなく、楽しみながらこだわりを実現して欲しいですね。そのために、デザイン的に妥協はしたくありませんでした」(高橋氏)。
この他、「エヴァリエ」では、いくつかの提案スペースが設けられている。その一つが、用途にしばられることなく新しい時間の過ごし方を提案した「コンサバトリー」。夏は広い開口部から風を、冬は蓄熱床で太陽熱を取り込むことができる。壁面緑化により、都心でも緑の潤いを存分に感じられるのも魅力。ゆったりとくつろぐ場として、家族でフィットネスをする場として…多目的に使うことができそうだ。
電気自動車の車庫を想定して造られた「カースタジオ」は、ガレージと居室を一体化したもう一つのリビングのような空間。排気ガスの出ない電気自動車だからこそ、ガレージ専用としてではなく多目的に使うことができるのでは…という発想の提案空間だ。モデルハウスでは、壁面鏡貼りの中にテレビが埋め込まれ、テレビと鏡を同時に見ながらヨガなどを楽しめる空間設計がなされている。
室内でありながら半戸外のような「コンサバトリー」。冬は日射を床に蓄熱し、暖房の補助熱として活用。広い開口部から、自然の潤いを感じることができる。
あらゆる自然を有効活用する庭。タンクに溜めた雨水を、正面壁の開口から小さな滝として流し、そのまま傾斜を利用して下方(写真手前)の植物まで行き届かせている。
排気ガスの出ない電気自動車とつくる「カースタジオ」。ヨガを楽しんだり、自動車のない時は広々とした空間で子どもがおもいっきり遊んだり、使い方もいろいろ。
庭は、コンパクトながら環境との調和を意識した設計となっている。雨水を庭の中で有効活用する小さな水の循環システム「雨水ビオトープ」。これは、タンクに溜めた雨水を、小さな滝や植物・小さな魚などを育てる場所に活用し、余った雨水は地面に浸み込み地下水へ供給されるというもの。水を大切な資源として活用している。
この他にも、落ち葉を集めて堆肥にできる「コンポストボックス」、コンクリートよりも風を通しやすく、熱を持ちにくい「じゃかご壁」を採用するなど、手をかけ楽しみながら豊かなエコ生活を送る提案がなされている。
「3年後にはエアロテックで快適性を保ちながら、我慢しないでゼロエネルギーを実現できる住まいを造りたい」と語る高橋氏。特に暑い夏に、外の環境に左右されにくい室内環境を保てる躯体になるよう、日々実験、研究を重ねているという。
「長期優良住宅 先導的モデル事業」の公募で「サスティナブル2×4住宅」が採択された同社。躯体の保障は50年、エアロテックは10年など、長く暮らせる住まいづくりにも力を入れている。国産材を多く使用し環境に配慮、長く暮らすほど風合いを豊かにする床・壁などの素材を採用。今もこれからも、世代を超えて豊かに暮らせる住まいを提供してくれることだろう。
三菱地所ホーム株式会社http://www.mitsubishi-home.com/