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住宅ライターの家づくり奮闘記

右が古い部分、左が塗り直した部分です。日射と風と雨にさらされて、塗料はかなり落ちてしまっていました。

再塗装完了。外観の印象もこれでぐっと引き締まりそうです。

2012年10月18日更新

秋晴れの日は柵の塗り直し

 秋晴れの休日。私が満を持して取りかかったのが、土間を囲む木柵の塗り替えです。2階の木製バルコニーはすでに2回塗り直していますが、土間の柵は築4年にして初のメンテナンスをすることになります。

 南からの日射をまともに受けていることもあり、材そのものも伸縮し、表面の塗装も大幅に剥離している状態でした。このまま放置しておくと、傷みはさらに進行してしまうことは間違いありません。
 まずは取り付けていた緑のカーテンのポールを外し、柵の表面全体に軽く紙やすりをかけます。付着していたホコリや汚れなどを除去し、表面に塗料が固着しやすい状態にするのです。そして、柵の上面から塗り始め、表面へと進んでいきます。

 塗料は、バルコニーと同じ水性の木部用ステイン。染みこむタイプで塗膜をつくらないので、木材の素材感を生かすことができます。刷毛の跡が残らないので、気軽に塗ることができるのもいいところです。
 塗装のポイントはやはり養生でしょう。どんなに慎重に塗っても、やはり刷毛の先から塗料が飛びますし、液ダレも発生するもの。周囲に新聞紙などを巡らせて、ぽたぽたと塗料が落ちても大丈夫な状態にしておくのです。早く塗りたくなる気持ちをぐっとこらえて、まずは準備が肝心なのです。

 こうした手順やコツなどは、やはり自分でやってみないとわかりません。回数を重ねるごとに面倒くささなども薄れていきます。しかし、無事に作業を終えたときの満足感や達成感は、初回のときと変わらないのが、不思議なところ。「前回よりちょっとはうまくなったかな」。そんな手応えも感じたりして。

 こうした木部のケア、メンテナンスは、確かに面倒なことかもしれません。合成樹脂系の建材を使用していれば不要な作業ではありますが、毎日の暮らしにほどよい「区切り」をつけているようにも思います。いつかは柵全体を交換する日もくるわけですが、一日でも長くその日の到着を遅らせたいものだと思っています。


住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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