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住宅ライターの家づくり奮闘記

わが家のオカメザクラは早咲きの品種なので、3月中旬から咲き出しています。これから咲こうとしているつぼみの様子を見ていると、なんだかこちらも力が湧いてきます。命あるもの、季節を感じられるものを身近に置くのはいいものですね。

洗面台のレバーハンドルが取れてしまいました。てっきり子どもたちが乱暴に扱ったせいだろうと決めつけていたのですが、修理に来た業者さんによれば、ハンドルと水栓との間の接着部分が少なかったので、初期不良だろうとのこと。こういうこともあるものなのですね。

2012年03月21日更新

建てたくなったら、それが「建てどき」

 おかげさまで2月14日、わが家を建てて丸3年が経過しました。上の子の入学、下の子の入園があり、震災も経験し、いいこともそうでもないこともたくさんの経験と思い出が蓄積しています。
 とくに震災のときには「わが家があってよかった」と心底思いました。今回の地震や津波では、家を無くすというリスクも明確に示されたため、持ち家に対してのマイナス面を感じ取られたかたも多かったかもしれません。ただ、私たちにとって家族が寄り添える、借り物でない場所が確保されているということは、やはり心強いものでありました。

 家を持つ、ということは多額のお金を伴うものでありますし、自分の居所を決定するという意味でも慎重に行うべきだと思います。これまでは、利便性や価格がその選択の要素でありましたが、これからは自然災害も視野に入れ、ハザードマップなども参考にする必要があるでしょう。
 費用の面でも、長引く不況の中で長期にわたるローンを抱え込むリスクについても当然考慮しなくてはならないでしょう。公的年金があてにならない以上、老後に向けての資金だってきちんと確保しておきたいものです。

 そんな中で自己資金を費やし、多額のローンを借りて、ひとつの土地に住む覚悟を決めるのは、冒険なのかもしれません。しかしその一方でよくよく考えてみると、人生の中で「安全を保障されたこと」なんてひとつもないのでは…。就職にしろ、結婚にしろ、自分の判断が絶対失敗しないことなんて、ありません。メリット、デメリットなどを総合的に考慮しつつも、最後は自分の意志次第なのではないでしょうか。

 そういう意味では、「自分の家を持つこと」もやはり同じなのです。デメリットや「家を持たない理由」なんて、挙げだしたらきりがありません。しかし、何かを為し得ようとするなら、そこにリスクがあることはある意味当たり前です。
 よく「建てどき」「買いどき」なんて言葉を見聞きします。私も知人からそんな言葉で不動産売買の時期について相談を受けることがありますが、「自分の意志」と「人生設計」次第なのでは、と思うのです。「自分が建てたくなったら、それが建てどき」ということなのではないでしょうか。もちろんリスク要因をきちんと認識して、なるべくそれらを最小限に抑えるよう努力することは大前提ですが。

 追い風としては、これまでにないくらいの低金利が挙げられますし、不況による淘汰のなかでも生き残れる良質な不動産・建築業者の存在もあります。インターネットの普及によって不動産・建築関連情報の詳細な情報も入手しやすくなっています。先行きが見えない今だからこそ、早いうちに自分の居場所を確保してそこをベースに人生設計を考えていく、というスタンスもアリなのでは、と思うのです。

住宅ライター 渡辺圭彦

渡辺圭彦プロフィール
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、編集・制作会社へ。2004年よりフリーに。著書に「家づくりのホント~欠陥住宅にハマらない心得」(週刊住宅新聞社)など。2009年2月に自邸が竣工。
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