2010年05月26日更新
緑と土の小さな通路
こんにちは。家の時間の田中です。緑の眩しい季節がやってきました。
三角の家の周りも柔らかで初々しい葉が次々と木々を覆い、塔屋から見える裏の林は細かな黄緑色が風にさわさわと揺られています。
わが家の敷地内、玄関先にある小さな庭も今、ありったけの生命力で三角の家に自然の彩りを添えています。
広さにして3坪ほどの小さなスペースにはシマトネリコ、イチゴ、ブルーベリー、ビヨウヤナギ、ネグンドカエデ、アジサイを植え、前面道路となる幅4メートルの私道と裏手の遊歩道を結ぶ通路として、ご近所に開放しています。
以前この土地に建てられていた家は、このスペースを建物で塞いでいたため、アプローチは薄暗く狭い私道だけ。どことなく閉塞的で暗い印象でした。
気持ちのよい遊歩道に接しているにもかかわらず、家としては完全に背を向けていたのです。
これをなんとかしたいという思いと「玄関から直接両方の道に出られたほうが便利」という合理性から、三角の家では私道の延長線にある1階部分を後退させて通路にし、遊歩道側からも入れるアプローチにしました。
スコンと視線が抜けるようになったことで、私道の景色は一変。風と光、遊歩道の緑が同時に取り込まれ、気持ちのよい生活者通路に様変わりしました。
ちょっとしたお使い物や近くへ届け物をする時、ご近所さんは「少し失礼」とこの通路を通り抜けていきます。わが家の玄関は通路に直面しているので、どこからも丸見え。でも、かえって隠れ場所がなく常に人目にさらされることになり、防犯的にも良い効果があります。
三角の家の公共通路は、今どき都市部ではあまり見かけない「土の通路」。当初は芝生を植えていましたが、日照不足とあまりの人通り(笑)であっという間に擦り切れてしまいました。
翌年以降はタイルの敷石を置いたり、踏圧に強そうなダイカンドラの種を撒いたのですが、これも2年余りで雑草に敗北。
以来、開き直って"野趣あふれる自然の庭"を標榜、「さすがにこれはちょっと見た目的に問題アリ」と思う雑草を抜くだけに留めています。
宮崎駿氏の名著「トトロの住む家」に書かれていた『庭はあまり人が手を入れすぎず、多少荒れているくらいが慎ましくていい』という意味の言葉を拡大解釈し、コレデイイノダ、と放任の言い訳にしています。
小さな通路では少し前にイチゴの花が終わり、今はブルーベリーが白く小さな花を鈴なりに咲かせています。梅雨時期にはドウダンツツジの鮮やかな黄色とアジサイの淡い紫が新たな主役になってくれるでしょう。
そして、その後は待ちに待ったイチゴとブルーベリーの収穫シーズンへ。これもご近所へお裾分けします。緑の季節の楽しみはまだまだ続きます。

