2012年01月18日更新
歴史ある街並み –那須芦野–
2012年、最初のエッセイです。今年も私たちの暮らす那須のことを中心に楽しい話題をお伝えしたいと思っています。
仕事や家事の合間にでもちょこっとお付き合いいだだければ光栄です。
さて、那須というとみなさんはどのようなイメージを抱くのでしょうか?
高原、牧場、那須連山、温泉、御用邸、那須ガーデンアウトレット?など自然に恵まれた那須の風景を思い浮かべるのでしょうか。(個人的には那須に住む前までは小学生の時に林間学園で登った茶臼岳なのですが‥)
今までこちらでも那須の自然についてよく取り上げてきました。
確かに自然に恵まれた那須ですが、そんな自然以外にも那須の魅力があります。
その1つが歴史と文化です。
かく言う私もせっかく那須に住んでいるのだからと山登りやハイキングなど自然に親しむ機会はあるのですが、地元の歴史や文化については今までほとんど知りませんでした。
あることがきっかけで町の歴史について勉強する機会があり、ちょっと訪れてみたくなり、昨年より地元の神社や仏閣、史跡などに度々足を運ぶようになりました。
数年前には歴女なるものが流行ったり、大人向けの歴史の教科書などが売れていたりしていますが、現役時代は嫌いでも大人になると、改めて歴史や文化を勉強したくなるものなのかしら?
那須町の中で「芦野」「伊王野」地区は古代より歴史と深く関わってきた歴史と文化の息づく地域です。
「芦野」は中世には芦野氏の城下町として武家屋敷などが建てられ、江戸時代には奥州街道の宿場町として栄えました。
古くからの神社や仏閣があったり、宿場町として街道沿いの街並みには当時の面影が今でも残ります。
街の中心にある芦野氏の陣屋跡は現在では「御殿山」や「桜ヶ城」と呼ばれていて、春には桜の名所となります。
また、当時の宿場町の面影を残す建物として「安達家奥座敷丁子屋」があります。
この建物の奥座敷(蔵)は現在はうなぎ屋ですが、江戸時代参勤交代の時には旗本以上の高い身分の者が宿泊する旅籠でした。
街の中心から少し進んだ所にある「遊行柳」は、西行法師や松尾芭蕉が「おくの細道」で訪れた柳です。
西行や芭蕉以外にも古来より数多くの文人がこの柳を訪れ、古くは謡曲に江戸時代になると歌舞伎や浄瑠璃にも歌われている歌枕の地として有名で、毎年「全国俳句大会」も実施されています。
ほんの一部分のご紹介でしたが、何かしらの町の歴史を知ったり、歴史ある街並みを歩いてみたりすると、なんだかちょっとだけ文化人っぽくなり、俳句でもたしなんでみようかしらなどといった気がしてくるのです。
- 堀田はるみプロフィール
- 東京都出身。日本ハウズィング(株)に10年勤務後、大和ライフネクスト(株)(旧(株)コスモスライフ)に5年勤務。在職中に宅地建物取引主任者、管理業務主任者資格取得。2003年宿の開業とともに栃木県那須町に移住。現在は那須の大自然を楽しみながら夫と犬と暮らす。
ハンドカットログハウスの宿「素楽」sora:http://www.ayado.com/