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うどん1


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オリーブ1


オリーブ2

2015年11月25日更新

瀬戸内の恵み 讃岐うどんと小豆島オリーブ

今回は瀬戸内地域のひとつ、香川県(うどん県)の名産についてご紹介します。

まずは「讃岐うどん」からです。讃岐(さぬき)うどんは、香川県(旧讃岐国)特産のうどんのことです。 この地域では元禄時代(江戸前期)の屏風絵にうどん屋を認めることができます。古くから小麦、塩、イリコ(煮干し、カタクチイワシ)、醤油といった讃岐うどんの原料が、この地域で容易に入手でき、かつ特産品でもありました。なお、「讃岐うどん」という特別な呼称ができたのは古くはなく、香川県のうどんを名物として宣伝しはじめた1960年代頃と考えられています。
 香川県内において、うどんは特に好まれていて、県民の生活の中で特異な位置を占めており、一人当たりの年間うどん消費量230玉は日本で1位です。日本国内でのうどん総生産量を比較すると、2006年の時点で香川県は6万トンを越え、2位の埼玉県の2万トン弱を大きく上回っています。また、ゆでうどん・生うどん・乾燥うどんの3種類すべてで生産量が1位となっています。香川県民の多くは県外に出てもうどんへのこだわりを隠さず、香川に帰ってうどんを食べることで帰郷を実感するほどです。
生めん類の表示に関する公正競争規約及び公正競争規約施行規則において、「さぬきうどん」は以下のように定められています。(1971年10月1日施行、1977年1月25日改正)。
・香川県内で製造されたもの
・手打、手打式(風)のもの
・加水量 - 小麦粉重量に対し40%以上
・食塩 - 小麦粉重量に対し3%以上
・熟成時間 - 2時間以上
・ゆでる場合 - ゆで時間約15分間で十分アルファ化されていること
となっています。(※ただしこの条件は、讃岐うどんとして「名物」、「本場」、「特産」などを名乗る場合にのみ適用されます。)

さて、うどんの歴史は弘法大師が唐から伝えたという言い伝えが、遍路でお大師様(弘法大師)に親しむ香川県ではよく語られ、このエピソードは讃岐うどんに関するWEBページや県内のうどん屋の内装、広告などに頻繁に現れますが、明確な根拠はありません。なお、唐から伝えられたのは小麦粉の生地に餡などを包んだ「こんとん」と呼ばれる唐菓子で、現在のうどんは素麺の元祖である「索餅」と、ほうとうの元祖である「はくたく」の技法をベースに形成されたと考えられています。また、讃岐産コムギのDNA鑑定結果や製法の類似点などから、中央アジアのラグマンが空海らの遣唐使が訪れていた長安を経て持ち込まれ、讃岐うどんのルーツの一つとなった可能性も指摘されています。

江戸時代後期には金刀比羅宮への参拝客を相手にした旅籠が増え、その1階がうどん屋となる例が多く、店頭に茹で釜が置かれ、砥部焼の鉢にうどんを盛り、ショウガやネギとだし(麺つゆ)を入れた猪口につけて食べる形式が一般的となり、これは現代でいう湯だめという食べ方に当たります。また参拝客が船で到着する丸亀や多度津にもうどん屋が作られましたが、農民にとっては引き続きうどんは贅沢品とされ、田植えや法事の際に振舞われる特別な存在でした。

明治時代には「夜なきうどん」の行商人が高松市内に増え、1887年頃には天秤棒の両端に縦長の箱を下げ、頂部に石油ランプをともして鈴を鳴らしながら売り歩いていました。第二次世界大戦直後、郷土料理としては主に家庭で消費され、また外食店でもうどんは置かれたものの、うどん専門店はほとんど存在しておらず、1960年代半ばから香川県独自のセルフサービス方式のうどん専門店が登場し、1970年前後からはメニュー数種を揃えたうどん専門店も増え始め、うどん店の状況が形作られました。そしてうどんを扱う飲食店は逆に減少し、うどん店の専門化が進んでいきました。

2006年8月には讃岐うどんを題材にした映画・UDONが公開されました。セルフうどん店は廉価・手軽なファストフードの一つとしてある程度定着し、香川県内はもとより遠くは首都圏などにおいても、ショッピング街やフードコート、主要な街道沿いなどで見かけることが珍しくなくなっています。

次に、香川県小豆島の名産品「オリーブ」をご紹介します。
1907年(明治40年)に、農商務省の指定を受け、翌年4月22日に、香川県農事試験場(当時)が、香川県小豆島でオリーブの苗木を植栽しました。これが、日本における産業としてのオリーブ栽培の始まりです。その後、小豆島を中心として食品産業を発展させる基盤整備や、オリーブの島として観光などを積極的に展開する等の地道な取り組みが功を奏し、香川県小豆島は、オリーブの島としてイメージを確立してきました。
世界から評価を受ける品質に至った取り組みの例として、生産者が個別に導入しはじめた「小型採油機」の存在があります。オリーブオイルは、品種・気象条件・管理状態・収穫時期によって、味も香りも変わるため、小型採油機を個別に導入することにより、それぞれが理想的なタイミングに、思い通りの味と香りを採ることができるようになっています。さらにNPO法人小豆島オリーブ協会などによるカタドール(鑑定士)育成事業により、オリーブオイルの官能特性を把握し、その良し悪しを判断できる鑑定士の育成を実施し、これにより、香川県のオリーブオイル生産者は、量から質への価値認識を確かなものとしています。また、採油技術の研修や品評会(オイル、園地)なども積極的に行っています。

そして「ロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会」のほか、「FLOS OLEI(イタリアで出版されている世界オリーブオイルガイドブック)」、「OLIVE JAPAN」コンテストなどの国際品評会で次々と受賞し、2013年のロサンゼルス国際エキストラバージンオリーブオイル品評会では、香川県から出品した13社15点全てが、金賞または銀賞に輝きました。日本の受賞は香川県から出品したものだけです。香川県産果実100%で採ったオリーブオイルのほとんどはエキストラバージンオリーブオイルであり、味と香りの検査である官能検査でも高く評価されています。

香川県産のオリーブは、一粒ずつ手で収穫しています。もっと厳密に言うと、道具を使わず、手でオリーブの実をつまみ、枝から切り離すという作業を繰り返します。そのため、熟れ具合や傷などを一粒ずつ目視で確認できるので、選りすぐりだけを摘み取ることができます。また、収穫したものはすぐに採油することができるように、設備が整っています。そのため、酸化が少なく、高品質なオイルが出来上がります。

エキストラバージンオリーブオイルは商品ごとに味も香りも違います。風味の幅は広く、例えば、リンゴのように爽やかな甘さが広がるもの、ナッツのように濃厚でほろ苦いもの、唐辛子のように辛いものなど。オリーブオイルが変わると料理の美味しさも様々に変化するので、最高のマッチングが実現した時の美味しさは格別です。さらに、香川県産オリーブオイルは、化学検査による規格を満たしているかをチェックするだけでなく、世界の官能検査(色、味、香りなど)でも評価されているのが大きなポイントです。
私のお勧めは井上農園のオリーブオイルですね。季節限定の商品は特にすばらしいです。
最後に豊菜JIKANでは、瀬戸内の恵みの果物を取り扱う予定となりました。日本でも地中海性気候に近い少雨温暖な気候を活かした旬の野菜や果物を是非ご賞味ください。現在準備中ですので、しばらくお待ちください。

 

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