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安曇野ノオト

自作の誘引が隠れるほどに咲きました。

豊科近代美術館の庭も花盛り

静けさ漂うRose Cottage

バラ安曇野

碌山美術館

2010年06月30日更新

Rosa Vita 安曇野ばら色の暮らし

 梅雨の晴れ間の木々の緑は瑞々しく輝き、家々の庭が薔薇で彩られ、あちこちでOpen Gardenのニュースを耳にするようになりました。
日本の中では比較的英国に似た冷涼な夏(最近はそうは言えなくなりましたが・・・)と冬の雪の少なさや日照条件の良さから薔薇の栽培に適していると言われるこの地域。
なんと「安曇野」という名前の薔薇があるのです。

 その誕生エピソードを伺いに「安曇野普及委員会」(自称)会長の飯田正子さんを訪ねて秘密の花園Rose Cottageを訪れました。正子さんは東京出身、安曇野との出会いは銀行で見た碌山美術館とアルプスの写真。スイスを思わせるその風景に魅せられて、毎週末夜行日帰りの安曇野通い。ちょうど日本は高度成長期の真っ只中。最先端で身を削っていた彼女にとって何よりのリセットとリチャージだったのでしょう。その後のめり込んだ薔薇と安曇野が重なり響き合ったのは自然の成り行き。
 
 20年の準備期間を経て安曇野に本格移住。静謐な趣のある薔薇の庭を限られた時期に公開しつつ、ボランティアで薔薇作りを指導されていられます。
 さて「安曇野」は埼玉薔薇会の小野寺透さんという方によって作出された薔薇だそうです。小野寺さんは地質学者で山好きの友人から安曇野の素晴らしさを聞き、その風景をイメージして、アルプスを望む田園風景や白壁に映える可憐な姿の薔薇をローラ・アシュレィとのぞみを掛け合わせて作出されました。
こののぞみには心に残るストーリーがあります。
平和と家族の幸せを祈念して作られたのぞみ。その娘「安曇野」

花色:ローズピンク、中心は白
花径:2~3cm
花形:丸弁一重房咲き
樹形:ツル性
樹高:150cm
香り:ほとんどない
用途:鉢植え、庭植え、アーチ、オベリスク、フェンス、壁面

寒さに強く強健、遅咲きの一期咲き。残念ながら香りはありませんがそれほど大きくならないので盆栽仕立てにも出来るようですし、鉢薔薇にもウィーピング仕立てにもなり、それぞれの環境で楽しめますので一株ご自宅にいかがですか?

 昨年は秋の安曇野フェスタでの配布と講習会もありましたので、そんな機会に入手されるのも良いですね。一鉢の安曇野が平和で幸せなばら色の暮らしを運んでくるかも・・・・
 「安曇野普及委員会」もメンバー募集中。入会条件は・・・・資格、年齢不問で、楽しくお酒の飲める方、美味しいおつまみを作れる方のご参加をお待ちいたしております(会長談)ということですので奮ってご参加くださいませ。

 さて、安曇野作家集団はただいま東京に出張中。安曇野スタイルin 渋谷東急ハンズは6月25日から7月4日まで。23の工房、作家作品が参加。家具、木工、ガラス、陶器、絵画、版画、サンドアート、染め織、パン、鉄工芸など高水準の中に、不肖私の作品も安曇野ノオトとして加わります。殆ど世に出すことがない未熟者ですので、恥ずかしがって隅っこに隠れていると思いますが、安曇野の爽やかな風を少しでも感じていただければ幸いです。

 また、安曇野スタイルの美術館展が兵庫県立円山川公苑美術館(兵庫県豊岡市) :6月19日~8月1日で開催中、安曇野、池田、松川の9つの美術館が収蔵品を展示中です。
アンテナ感度を少し上げてあなたのお近くの安曇野をお楽しみください。

クラフター 宮嶋洋子

宮嶋洋子プロフィール
関西出身、産業福祉を専攻後、保険会社勤務。結婚を機に信州白馬山麓に移住。夫とロッヂを経営。夫が鉄工房Eisenを立ち上げると共に安曇野に移転。自らは羊に関わる紡ぎ、織り、編みのクラフトを楽しむ。
鉄工房Eisen:http://www5.plala.or.jp/Eisen/

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